自分の耳の感覚だけでスピーカー作って、果たしてどんな特性なのか。
測定だけに頼ってもよくありませんが、耳だけだと、 とんでもない音をよしとしてることもあったりしますので、測っておくことは重要です。
自宅には無響室などありませんが、逆に、実際のリスニング環境でどんな特性になってるか一発で分かりますし、環境(配置など)を変えたらどうなるかなど、現場だからこそ出来る事が沢山あります。
測定は、CD/NWプレーヤーからテスト用信号を再生して、マイクで拾います。
マイクはUSBオーディオI/FのローランドUA-3FXに繋ぎ、MacのGarageBandで録音します。
録音したデータをFFTに掛けると、周波数特性が分かると言う寸法です。
テスト用信号は、昔DENONから出ていた、オーディオテスト用CD
その名も「無響室のオーケストラ」
24金蒸着で、ディスクの向こうが透けて見えるという変なやつです。w
今回は、ここに収録されているスイープ信号を使います。
録音はUA-3FXのアドバンスドモードを使い、44.1kHz/24bitで記録します。
GarageBandのサンプリング周波数が44.1kHz固定なので48kHzは使えません。
また、UA-3FXはSnow Leopardでサポートが切れていますが、24bit用ドライバーはMountain Lionでも動きます。
FFTは、GarageBandでも使えるフリーのAU(AudioUnit)Voxengo SPANを使います。
これを入れると、ガレバンのエフェクトとして選択出来るようになります。
なお、これとは別にツールをあと2つ入れると、例えばiTunesで31バンドグライコやコンプレッサーを使うなど、AUを好きな位置に挿入することも出来ますが、この話は相当長くなるので別の機会に書きたいと思います。
で、家族が寝静まった真夜中に「ぼ〜〜〜ぶ〜〜〜ぴ〜〜〜き〜〜〜し〜〜〜」と録音してFFT解析したのがこちら。
分解能を最高にしたのでギザギザがありますが、思ったよりフラットでした。
もっと高域強いかと思ったら、低域の方がボリュームあります。
正面だと9kHz以上がガツと強くなってるので、そう感じたのかも知れませんが、聴取位置(ソファ)だといい具合です。
あと感覚的な低域のピークは40Hz位だったんですが、測ると50Hzの方が大きいですね。
ユニットがよいのか、箱の設計がよかったのか、実装が上手くいったのか、耳だけチューンでここまで追い込めてたことに軽く驚きです。(苦笑)
ただ、ウチの場合、スピーカーバッフルが重量級厚型TVとツライチなので、TVがないとこの低音は出ない可能性があります。