Philips CD750

shapeimage_1-19

CDプレーヤーを修理してみる

お次はPhilips CD750(1994年製)
この子は先の先輩宅で生き残ったCDプレーヤーです。
(家の建て替え中の保管が良くなかったのか、軒並みダメになってたようです。 合掌。。)

症状は、トレイがつっかかる、CDの読み込みがイマイチ甘い(エラーになりやすい)です。

Philipsと言えば、高級品LHHシリーズが有名ですが、これはCD-Rシリーズに行く直前の再生専用最後期の最廉価機です。
最廉価と言っても、ビットストリームコンバージョン。
今風に言えば、PCMを1bitのDSDに変換して再生するタイプのDACを搭載しています。
(ビットストリームはこのタイプのDACの先駆けでもあります。)

日本では似たような方式でMASHというのがありました。
MASH搭載製品はなぜか普及品ばかりで評価がパッとしないまま消えちゃいましたが、Philipsのビットストリームは高級品から始めた関係もあってか、特にDAC7と呼ばれるチップの組み合わせによるビットストリームコンバージョンはいまだに評価されてたりします。

このCD750は、うちに持ってきてバラスまで勘違いしてたんですが、CD再生専用なのにスイングアームではないCDM-9だったり、一つ上の900シリーズやLHHシリーズには、共通の持病としてトレイ駆動用のギア欠けというのがあるのでそれかと思っていたら、ギア欠けはありませんでした。
ギア自体も欠け易いタイプではない様です。
動きを観察してると、毎回同じところで突っかかります。
ギアを少しずつ送って見たら、谷に一カ所何かあるみたいです。
爪楊枝でこそいでみたら、半田屑みたいな小さな金属片が出てきました。

これでトレイは完治。(笑)

img_0310

読み込みの方は、スイングアームなら調整箇所わかるんですが、このタイプはわからんのでレンズをクリーニングして、目いっぱい曲が入ってるディスクを曲順ランダムにガンガン再生させて動きを滑らかにさせて終了。

サウンドの方は、ビットストリーム出たての頃マルチビットのTDA1541の元気な音に慣れてたこともあり、きれいなんだけど線が細くて薄味なのに馴染めなかったことが思い出される、繊細さが身の上のビットストリームらしい、爽やかな印象です。

出力回路のオペアンプ周りを少し弄るとずいぶん変わるんですけどね。。
私のものではないので、これもこのまま。(笑)

余談ですが、DAC7はマランツ/Philips製品以外にも結構使われてて、国産ミニコンにも入ってたりします。
ハードオフ等リサイクルショップのジャンクコーナーとかで見かけたら速攻ゲットしてる方もいらっしゃるようです。