イヤホンで耳を守る!?

ちょっと変わった?ノイズキャンセリングヘッドフォンの使い方

電車通勤ン10年のサラリーマン生活でとても気になるのが電車内の騒音です。
騒音の音圧レベルは結構大きく、通勤電車で80dBオーバーはザラにあり、地下区間や地下鉄では簡単に90dB後半の騒音にさらされます。
少しでも通勤を快適にしたくてヘッドフォンを使ったことがありますが、このノイズレベルに勝つにはボリュームをかなり上げる必要があり、これじゃ逆に耳がやられると感じすぐにやめてしまいました。
時代は下って21世紀に入り、イベントSRオペレーションでキュー出しに使うヘッドフォンにノイズキャンセリングヘッドフォンを使ったら効果抜群。
これは通勤でも使えるかなと、当時評価も高めで、実際に試聴した際にも「耳ツン」感が最も小さかった密閉タイプのATH-ANC7を投入、特に長距離通勤時や地下鉄区間が長かった頃には大活躍しました。

85%以上カットと書かれていたノイズ低減効果は言い方を変えると-20dB弱ですね。
例えば地下鉄で96dB(やかましい)くらいの騒音が76dB(音量としては結構うるさい)になる程度でしたが、それでも当時は大きなヘッドフォンを持ち歩くにしても十分な効果と感じていました。
ただ、実は私が基本的にヘッドフォンで音楽を聞くタイプの人「ではない」というのもあり、事務所の移転による通勤時間の短縮とともにいつしか使わなくなっていました。
さらに時代は下って2019年。
今度は新幹線移動が増えるという環境の変化が起きました。
新幹線、かなりうるさいんです。
通勤電車みたいな時々馬鹿でかい音というのではなく、80dBを軽く超える騒音がず~~~~っと続きます。
ということで、何年かぶりにノイズキャンセルヘッドフォン(ATH-ANC7)を投入。
ところが、昨年交換したイヤーパッドは大丈夫だったのですが、交換部品のないヘッドバンド部の合成レザーが加水分解でボロボロに。
また、シートを倒してウトウトしてるときに頭が振れるとシートバックとヘッドフォンがあたって邪魔。
さらに、常時うるさい環境ではノイズキャンセル効果の薄い人の話声も大きく「ないよりまし」という感じで、そろそろヘッドフォンを交代させる必要を感じ、秋葉原で次のヘッドフォンを探し始めました。
いくつか聞いて回って、10年以上の月日はノイズキャンセル効果の向上も目覚ましいものを感じました。
中でも効果が高そうと感じたのが、ソニーのWH-1000XM3、オーディオテクニカのATH-ANC900BT、B&OのBeoplayH9-3rdあたり。
ただ、またオーディオテクニカというのもなんだかつまらないし、B&Oは「耳ツン」が比較的強めに感じるのもありで、やっぱりソニーかな。。
じゃあ、冬ボーナスで買うかと思ってたところにニュースが飛び込んできました。

AppleがAirPods Proを発表!
カナル型でノイズキャンセリング搭載!!

個人的には、
カナル型=タッチノイズがうるさい
完全ワイヤレス=Bluetoothってことは結局ロッシー
というマイナスイメージがありまくりで、これだけであれば心は動かなかったのですが、ノイズキャンセリング搭載ということで少し調べてみました。

発売前後のメディアレビューとユーザーレビューでは、
・ノイズキャンセリング効果は最高クラス。(最強といわれるWF-1000XM3に肉薄、引けを取らない、よりいいという評価が入り乱れ)
・耳ツン感小さい(というレビュー多し。ただし、感じないというわけではなさそう。)
・iOSでは使い勝手最高!!
・音はふつうにいい(主張は少ない)
という感じで、ブッチギリの高評価です。

価格は税込みで3万円超えますが、買おうかなと思ってたWH-1000XM3より安い。
しかし、Apple製品の常。発売直後で各所売り切れ。
そんな中、仕事帰りにAppleStoreに寄ったら在庫があったので、勢いで入手しました。

で、使ってみた感想ですが、

かなりゴイスーです。(笑

以下、私の評価を列挙します。
・これまでのノイズキャンセリングヘッドフォンがおもちゃに思えるほどゴイスー。
 特に新幹線で気になる低周波数のノイズ、事務所やお店の空調ノイズはきれいさっぱり消え去る。
 (外した時に周囲の騒音の大きさに驚く)
・アタック音や高め周波数の音はそこそこ聞こえるが、新幹線の車内アナウンスなどがちょうどよく聞こえるのでかえって具合がいい。また、周囲の音を切りきらないので歩きで使っていても安心。
・外音取り込みモードの音がかなり自然で、お店のお会計時など、人としゃべるときにも耳から外す必要ほぼなし。
・付けた当初の耳ツン感はそこそこあるが、音楽をかければすぐに気にならなくなる。
・片耳外した時の外音取り込みモードへの自動遷移は便利。
・タッチノイズはないわけではない。(通常のカナル型よりは圧倒的に小さいのですが、ボリュームが小さいと、歩いてる時などゴソゴソいって気になるかも)
・私の耳の形にはわずかに合っていない。(時々位置を直したくなる)
・聴取音量、時間が管理できる。
 
実は最後のポイントがすご~~く有用なのですが、AirPodsからのレビュー・評価されている記事をほとんど見かけない(iOS13の機能としてのレビューは見かけます)ので今のうちに強く訴えます。
AirPodsProをペアリングして使ったiOS端末には、ヘルスケアアプリに「ヘッドフォン音量」という項目が自動で追加されます。
ここには自分の耳がどのくらいの音圧に何時間さらされていたかが記録されており、耳の健康(聴感)管理に役立ちます。

ここで自分の記録を見て軽く衝撃を受けました。
私がヘッドフォン、イヤホンで音楽を聞く時のボリュームはBGM的でもともと大きくはないのですが、新幹線に乗ってるときや地下鉄通勤の時間帯を含めても平均40dB台、ピークでも60dBに届いていませんでした。
つまり、電車内で音楽を楽しみながら、耳が受けた音響的ダメージは何もしていない時よりはるかに小さかったということです。

また、騒音レベルが80~90dB台の環境で40~50dB台の音楽を楽しめるっていうことは、ノイズキャンセル効果が-40dB(ノイズを99%カット)くらいあるということでもあります。
試しに、ノイズキャンセルをオフにしたら音楽はリズムがかすかにわかる程度で、全く曲として聞こえませんでした。
手に入れたApple製品を使って鳥肌立ったのは久しぶりです。

大事なことなのでもう1回。

AirPodsProゴイスー。